Webサイトのデザインを考える前に、どのように情報を整理すればよいのでしょうか。
今回の記事では次の方法を解説します。
- WEBデザインで必要な枠組み
- WEBサイト内で必要なこと
- WEBサイト外で必要なこと
- WEBサイト内と外の情報をマッチさせよう
WEBデザインで必要な枠組み
ここでは、WEBデザインを、WEBマーケティングの一つの施策として捉えます。
そこで、WEBマーケティングの考え方の枠組みが必要になってきます。
Webマーケティングの基本的な目的はこうです。
ユーザーのニーズと、個人や企業の提供価値をマッチングさせること。
マッチングの量を増やせば、コンバージョン(目標達成数)が増量します。
マッチングの質が高まれば、効率が上がります。(ここで言う質とは、アクションのしやすさや、購入される確度を言います)
この2つが高まれば、コンバージョン率や投下したコストに対する費用対効果が良化します。
WEBマーケティングのマッチングのため、重要な視点は次の通りです。
- 誰に(Who)
- 何を(What)
- どうやって(How)
誰に(Who)
誰をターゲットしているか。
具体的にどのような人がその記事を読むか、または商品を買うか。そのイメージは具体的あれば具体的であるほど良いです。
例えば、ハンバーガーで知られるバーガーキングは、マクドナルドとの差別化を図るために、そのターゲットとする人物を次のように決めています。
バーガーキングの消費者ターゲットのイメージは「18歳になりたくて背伸びをしている16歳」
https://www.businessinsider.jp/post-204867
具体的で、いささか面白いですね。
何を(What)
どんな価値や商品を提供すればよいのか。
バーガーキングの例を見ると、ゾンビを模した店舗デザインを、ティーンのSNS施策として行っています。
ハンバーガー屋さんとゾンビ、普通の頭じゃ全くつながりません。、
しかし、ターゲットを明確に決めているため、ティーンへ「SNS映えする写真を提供する」という価値提供を実施し、それがマッチングした例として、考えられます。
どうやって(How)
ターゲットにアクションしてもらうためには、どうやって価値を届けたら良いのでしょうか。
その方法を考えてみると、媒体、認知方法、サイトデザインなど、いろいろな方法があるのに気づきます。
WEBデザインはこの「どうやって」の部分です。
WEBクリエイティブは、誰に、何を、どうやって、の中の「どうやって」をを司るものとして捉えて、次に進みましょう。
WEBサイト内で必要なこと
そもそもWebサイトが存在する意味とは何でしょうか。
訪れたユーザにそのサイトが持つ目的を達成してもらうこと。
これが一番の存在意義になります。
それを叶えるために、WEBデザインで考えなければならない要素は次の3つです。
- 情報
- 見た目、レイアウト、デザイン
- 導線、ユーザビリティ(使いやすさ)
つまり、そのサイトにはユーザが求めている情報が過不足なくあり、その情報が見やすくストレスを感じさせないか。
そして、ユーザが情報にたどり着くまでの導線・目標に達成するまでの導線がシンプルか。
が大事になってきます。
一つ一つ説明していきます。
情報
この中で最優先にすべきものは「情報」です。
情報が必要な理由を今一度考えてみましょう。
- ユーザはサイトに訪れる際、デザインを見に来ているわけではなく「情報」を求めて訪れているため
- 「情報」が不足していると、アクションが取られにくいため(不安や猜疑心を抱えてサイトに入ってくるユーザが多いので、サイト内の情報はしっかりしていること前提)
- どんな「情報」を用いるかでデザインや導線が変わるため(作業者側の立場や、情報に合わせた導線や動きを最初から想定しないと後々修正などが増えることに)
一例として「革鞄を販売する会社」を考えてみます。
立ち上げ当初のサイトに載せていた情報
- ショップ名
- 商品名
- 使用している革の素晴らしさ
- クレジットカードしか使用できない
- 商品価格
上記情報しか、サイト内になく売上に伸び悩んでいました。
改善施策として次の情報を載せます。
- 鞄自体の機能性の情報
- どんな人に向いているかの情報
- ショップの信頼性(口コミや、法律に関係する情報)
- 決済機能の充実(クレジットカードの決済機能に加えて、銀行振込・代引き・回数指定可能なクレジットカードの支払方法など)
このような情報を追加したことで売上が上がりました。
この例をもとに、情報を3つの側面から分類してみましょう。
それぞれ例を上げていきますので、参考にしてください。
- アクションするために必要な情報
- アクションさせたくなる付加価値情報
- WEBサイトの機能として必要な情報
アクションするために必要な情報(必要最低限な情報)
- 商品名
- 商品画像
- 値段
- 商品の特徴や機能性
- 購入方法を明記すること
アクションさせたくなる付加価値情報
- 会社の信頼を高めるための情報
- 使用している素材の差別化ポイント
- ベネフィット
- エビデンス情報(口コミなど)
- SNSログイン
- よくあるQ&A
WEBサイトの機能として必要な情報
- TOPページ
- 特性商取引法に関する表記、会社概要
- カート、決済機能
- ログイン情報
情報の羅列が完了しましたら、どこに何が属しているかを考えた上で、それをどのようにクリエイティブで見せていくかの順序で考えるとスムーズになります。
どう配置するかの見た目をまず考えるのではなく、目標達成までの導線を考えます。
例えば、トップページ→一覧ページ→商品詳細ページ→カートページ→購入 というような流れで考えます。
<よくある失敗例>を紹介します。
- 遷移ページ数が多すぎる
- 購入に必要な情報が導線の中にない
- 付加価値情報を優先して必要な情報を伝えきれていない
ユーザ目線に立って情報配置ができているか。
「読む」ではなく「見て」伝わるか。
それを考えて情報整理をすることが重要です。
WEBサイト外で必要なこと
AIDMAを理解しましょう。
AIDMAの細かい説明は別の記事で書きますが、下記の意味となります。
消費者はまず、その製品の存在を知り(Attention)、興味をもち(Interest )、欲しいと思うようになり(Desire)、記憶して(Memory)、最終的に購買行動に至る(Action)という購買決定プロセスを経る。
https://mba.globis.ac.jp/about_mba/glossary/detail-12514.html
広告戦略でいうと、各々のフェーズで広告媒体を選定し、ユーザーの脳に働きかけます。
ここで気をつけなければならない点は以下です。
- 気づいてもらうこと(全く関係ない内容で興味を引くのはNG)
- 一番伝えたいことを掲載する(欲張らないこと、たくさん訴求したいのであれば内容毎にクリエイティブを変えるべき)
- 「見て」イメージ出来る(読まないと分からないクリエイティブはユーザは嫌う)
WEBサイト内と外の情報をマッチさせよう
サイト外の情報とサイト内の情報がマッチングしていないと、ユーザは不信感を頂いたり、せっかく興味を持ってサイトに訪れても、「あれ違う商品じゃないか?あれやっぱり違うや」 といった感想をいだき離脱に繋がりやすくなります。
例えばこのようなケースを考えてみましょう。
広告バナーに掲載されている靴が可愛くて安くていいなと思ってあるサイトを開きます。
その時点では靴を買いたいという意欲があり、そのサイトを見ています。
しかし、その商品がなかなか出てこない、または販売されていない。
もしくは、バナーに記載している値段とは大幅に異なる値段で販売されている。
このような状態だと、ユーザーの靴を買いたいというマインドが下がってしまいます。
まず次の点を前提として考えてください。
- インターネットを使用しているユーザは不信感をまず抱く
- ユーザはせっかちである
従って、次のことに気をつけることが大事になります。
- エビデンス(根拠)を理論的に説明することが必要
- 安心感や信頼感を伝えて敷居を下げることでアクションをしやすくする
このような前提と注意点を理解した上で、サイト外の広告や周知施策と、サイト内の情報をリンクさせていく必要があります。
それでは下記が身に付きましたでしょうか。
- WEBクリエイティブで必要な枠組み
- WEBサイト内で必要な情報
- WEBサイト外で必要な情報
- WEBサイト内と外の情報をマッチさせよう
それでは、以上です。
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